店舗情報
店名 | 中華そば 慈庵 |
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住所 | 名古屋市昭和区広瀬町1-30-1 |
電話番号 | なし |
営業時間 | 11:30~14:00 |
定休日 | 日曜 |
駐車場 | なし |
本日の1杯
メニュー名 | 中華そば しょうゆ味 |
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価格 | 750円 |
見た目 | 派手さは無いもののただならぬオーラがあります |
スープの種類 | 醤油 |
麺の種類 | 中太ストレート |
具の種類 | リンゴ・チャーシュー・穂先メンマ・大根の浅漬け |
感想
この日は、伝説の名店と名高い【慈庵】に伺いました。
コチラの店舗は最初は千種区にあり、その後に守山区に移転。
守山区にあった頃には10回以上フラれ続けてようやく1度行けました(笑)
と言ってもそれはサイト開設前の話なので写真はありません。
更にその守山区の店舗が閉店してしまったのでまさに伝説になっていました。
が、この度長い沈黙を破って昭和区に復活したとの情報をキャッチ。
復活の一報はまさに愛知県のラーメン業界に激震が走った瞬間でした。
また閉店してしまったら、そして伝説へ・・・になりますからね(笑)
これは絶対に行かねばなるまいと大急ぎで伺った次第です。
到着したのは開店の1時間前ですが流石は神と崇められる店舗。
既に行列が半端ないですが食べれるだけでも幸せと思いましょう。
何せ臨時休業の多い店舗ですからフラれなかったのが奇跡ですからね。
営業は店主のワンオペですから、調理・配膳・勘定・清掃も全て1人。
それらを全てこなしながらなので提供には時間を要します。
席数も少ないので入店もなかなか出来ませんが致し方ありません。
行列に並んでから食べ終わって店を出るまでかかった時間は2時間半ほど。
それでも全く嫌な気分にならないどころかワクワクするのは期待が大きいから。
守山区にあった店舗が閉店から幾星霜経過したのでしょうか。
あの伝説の味をもう一度味わえるならばいくらでも待ちましょう。
店内は小料理屋の居抜きの様でカウンター席が6席のみ。
厨房は全てピンクの布で覆われているので中を窺い知る事は出来ません。
この秘匿でミステリアスなのがまたそそるじゃないですか♪
メニューは醤油と塩の2品のみなので醤油を注文して待つ事にしました。
やがてベールに包まれた厨房から店主が出てきて提供されました。
ようやく眼前に置かれた丼・・・もう胸の高鳴り隠し切れません!!
それではいただきます。
スープは、神格化されているだけあって神々しいまでの輝きを放っています。
天空へ向かって昇り立つ湯気からは上品と言う言葉だけでは語れない香り。
先ず香りから楽しもうと思いましたが、既に芳香だけで昇天しそうです(笑)
この香りだけでも袋に詰めてテイクアウトしたくなりますね(笑)
軽~く口に含めば、その繊細且つ激烈な旨味が五臓六腑を駆け巡ります。
旨味が光の速度を超えて体内を巡った所で恍惚の表情を浮かべたのは至極当然!
アァ~と、心の底からの叫びを吐露して夢心地で幸せに包まれました。
無化調ですから淡麗な味わいではあるのですが旨味の重層感が計り知れない。
動物はハッキリしてカエシの旨味も強く魚介や味醂の甘味も明確に感じさせる。
なのに終始エレガントで波風も立たず明鏡止水の様に感じるのは何故だろうか?
大袈裟に聞こえるでしょうが決して大言壮語ではなくコレは紛れもない事実。
まさに神域に達したレベルのスープでした。
麺は、こういったスープのテイストに中太麺を合わせるのがセンスの良さ。
食べる前は勝手に細麺だろうと先入観から入っていましたが大間違い。
それこそが素人の浅はかさだと思い知らされました。
中太麺ですからスープをよく持ち上げるのは確かに想像に難くはありません。
が、一体感というワードだけで片付けてしまうのはあまりにも陳腐でチープ。
啜ればズルズルと音が出ますが、その振動から生まれる周波数の心地イイこと♪
それぞれ麺1本1本のラインも美しく茹で加減もこの上ない絶妙さ。
スタートダッシュから既にぶっちぎりなのに、それはほんの序章に過ぎない。
そこには食べ進む毎に馴染んで更に進化していくストーリー性がありました。
具材は、スープや麺に負けない凝った仕様なのは皆様もお分かりだと思います。
一目見ただけでは判断出来ないとは思いますが、1つ目の驚きは大根の浅漬け。
柚子に漬け込んであるのか柑橘系のフレーバーが実に爽やかな口当たり。
もう1つは林檎を薄切りにして添えられていたのですがコレにも仰天しました。
冷やし中華で林檎を用いるのは見た事ありますがラーメンにはもちろん初見。
しかしながら奇抜ではなく、あたかもそれがスタンダードに感じるほど自然体。
控え目な味付けにしてあるので全体の雰囲気を壊すどころか引き立てていました。
長尺の穂先メンマは繊維がきめ細かく食感に充実感があるのに非常に柔らかい。
チャーシューは甘い脂身と上質な肉質の赤身で構成された最高品質の物。
脂身はジューシーで、噛んでも滲み出る旨味はスープに溶け出しても最上級。
更にこのチャーシューの油分によって発現する味変もまた楽しめる。
赤身は驚くほど柔らかいのに噛み締めれるという不思議体験。
噛めば噛むほどに味が広がって高天原へと導いてくれました。
最後に伝説の味のレシピが公開されていましたので記載しておきます。
濃口醤油 600cc
薄口醤油 400cc
酒 200cc
味醂 100cc
チャーシュータレ 400cc
塩 35g
砂糖 25g
酢 5g
①見た目を淡い色にする場合は濃口と薄口の量を逆転する。
チャーシュータレは肉の旨味と甘味が移れば可。
家庭では、豚・鶏のミンチを醤油で煮込んでも作ってもOK。
余ったミンチは肉そぼろにしても良いそうです。
②丼に直接カエシを入れる場合は必ず沸騰させて泡が吹きこぼれる直前まで煮る。
灰汁が出るので、その都度取っていくのも重要だそうです。
又はカエシをスープと一緒に鍋で温める場合は濃口か薄口醤油以外を沸騰させる。
沸騰させたら一旦冷まし、それから濃口または薄口醤油を投入する。
この手順を踏む事で主役の醤油ダレの風味を活かせます。
注意点は何度も火を通してしまうと醤油の風味や味が変わってしまう点。
オススメは後者の手順ですが、あくまでもお好みの作り方で。
それから魚の風味を一層楽しみたい場合は一旦火を止めます。
火を止めたら汁が熱々のうちに魚介出汁を投入します。
魚介出汁は、鰹・鯖・ムロ・カジカなどを特に推奨しています。
カエシの醤油ダレは玉子かけご飯にかけてTKGにしても美味しいです。
鶏ガラ 5kg
鶏胸肉 2kg
昆布 50g
水 8㍑
③最初に沸騰させたら、その後は約6時間ほど超弱火で煮込み続ける。
沸騰間近になると灰汁が大量に出るので幾度か灰汁取りを繰り返す。
灰汁取りは沸騰させてしまうと骨や肉をいじってしまいます。
骨や肉に触れると余計な濁りの原因となるので注意が必要です。
この工程で概ね6時間かかりますがスープに味が出たらOKサイン。
大体1時間おきにスープの味見をすると違いがよく分かります。
スープは分量を減らして少量でスープを取るなら時間も短縮出来ます。
完成して冷ませば冷蔵庫でもストックしておく事が出来ます。
ラーメン以外に様々な料理にも活用も可能です。
④味が薄く感じる場合は、化調を加えても良いそうです。
因みに調味料を入れる場合、成分表にアミノ酸があると準無化調に。
アミノ酸無しの調味料を使って、調味用の粉を入れなければ無化調になる。
以上ですが、いつか自分でも挑んでみたいですね。
ありがとうございました
ではでは皆様、また次回の更新でお会いしましょう!
その時まではも・ち・ろ・ん・・・トーーランキーーロ!!あーーっせんなよ!!
アディオス!!
昼総合点★★★★★ 5.0